神宿橋(柴北)
豊後大野市指定有形文化財
犬飼町長谷地区を縦貫する道路は、西は大野町の土師から犬飼町 部に通ずる主要道路である。そこで、柴北川には木橋を架けて犬飼 への交通を確保していた。しかし、木橋は夏季の増水等で、度々破 損したり流失したりした。 当時の村長、郡会議員は石橋架設の提案をして議会等の理解は得 るものの、工費があまりに多額なため実現には至らなかった。 しかし、安部義人村長になると、前からの計画を実行できるよう に、熱心に各方面に働きかけた。村費負担に加え、部費の補助、篤 志家の寄付等により、大正9年には工事にとりかかることができた。 翌年5月には落成している。 橋は単アーチ型で、長さ27・8メートル、幅3・35メート ルで、石の質もよく、すき問なく整然と積まれた石の姿は、石工の 技術の高さを示しており、実に美しい。 下から見上げると、とても80数年を経過した橋とは思えない新 鮮さと気品がある。 近くに記念碑がある。